手を結び口に真言 心(むね)に阿字 我れはみほとけ みほとけは我れ
照滴002
本文
手を結び口に真言 心(むね)に阿字 我れはみほとけ みほとけは我れ
形式
#短歌
カテゴリ
#2.修行・実践
ラベル
#真言 #仏 #精神 #修行 #密教
キーワード
#手を結ぶ #心 #真言 #阿字 #仏性
要点
外と内、自己と仏の境界が溶け、真言と瞑想により一体化する感覚を描く。
現代語訳
手を合わせ口に真言を唱え、心に阿字を思えば、私は仏であり、仏は私である。
注釈
阿字:宇宙の根本、仏性の象徴。
手を結ぶ:結印、印契(いんげい)。瞑想の所作。密教で仏の悟りを象徴する手の形を結ぶこと。
真言:密教の呪文。マントラ。
解説
身体的な所作(結印)と心の内面(阿字)を重ね、自己と仏の境界が消える様子を描く。密教的な瞑想・信仰体験を象徴的に表現している。
深掘り_嵯峨
密教における即身成仏の境地を端的に表した歌です。「三密(身・口・意)」の修行(身: 手の印契、口: 口の真言、意: 心の観想)を実践することで、「我れはみほとけ、みほとけは我れ」という自己と仏の完全な合一(三密瑜伽)が実現する瞬間を詠んでいます。
修行の具体性と悟りの究極性が凝縮された、この歌群の核となる宣言の一つです。